鍵屋ブログ
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0120-338-5991965年前後の壁掛け式アンティーク時計の管鍵です。日本製のゼンマイ式時計です。3センチにも満たない小さい管鍵で、時計のゼンマイを巻く仕組みになっています。管の直径は約4ミリで細めですが、地金は鉄なので案外丈夫に出来ています。
さて、その時計のオーナー様から合鍵を作ってくれないか?とご相談がありました。大変貴重な壁掛け時計でしたので、一度は丁重にお断りしたのです。しかし、オーナー様の熱心さに根負けしたのと、関東圏以外から御来店されたお客様だったということで、条件付きで合鍵作製をお引き受けすることになりました。
合鍵作製作業は、ダイカストで作るわけにもいきませんから、機械を使って1.5ミリ厚の鉄板を丸い木芯に巻きこんで加工する手作業になります。小さいだけに細かいところに気を配らなくてはならず、出来上がったのは作業を始めてから4時間後でした。心配した地金の固さは鋳物製ほどではないにせよ、ゼンマイバネに負けないコシがあるので十分です。仕上げにメッキをかければ完成になります。
完成まで約1日かかりましたが、合鍵よりも預かった高価な時計が気になって仕方ありませんでした。それと、四苦八苦して出来上がったかわいい合鍵を目の前にし、なぜか?お嫁に出したくない気持ちになりました・・・。
オーナー様、遠路はるばるお越しいただきまして誠にありがとうございました!
壁掛け式のアンティーク時計の合鍵についてのお話でした。